心当たりのある方、これから車中泊を始めようという方、
長文で誠に申し訳ございませんが、是非ご一読いただれれば幸いです。



車で旅をする際、単なる移動手段の道具としてだけでなく、「宿」としても使われる方が
増えてきた現在、一部のマナーのない人たちの目を覆いたくなるような光景を見て
今ならまだ間に合うとの思いで、この車中泊マナーアップ啓蒙ページを立ち上げました。

ちょっと昔まではいわゆる「道の駅」などという施設はありませんでした。
それが2013年7月現在、1000を超える道の駅が整備され、車での移動時における
オアシスであったり、また一方では仮眠・休憩の施設として多くの人たちの
役に立ってるという事実は大変喜ばしいことだと思います。

ところで、車中泊と言えば、まず最初に思い浮かぶのはキャンピングカーですが、
「団塊の世代」という言葉が出始めたあたりから、年々その登録台数は
上昇に一途をたどり、8ナンバーのキャンピングカー車以外にも、乗用車扱いナンバー
であっても実態上はキャンピングカー的な使われ方を目的とした車を含めると
毎年5千台前後もの車が新規登録される時代になってきました。
またミニバンや、ワゴン車、場合によっては軽四自動車に於いてもシートを倒せば
とりあえず2名程度の人間ならそれなりに寝ることができる、使われ方もあります。

それ自体、何の問題もなく、宿代を浮かせることにより、美味しい料理にお金を回すことができたり、
仕事が終わった夕方に出発し、土日をフルに旅時間として使うという時間的な余裕を生み出すという
考え方は、いずれも現代人の編み出した「知恵」とも言えるかもしれません。
また、昨今のペットブームもあり、旅行はしたいけれどペット受け入れ可能な宿泊施設が
少ないという現状もあったり、また世代交代による「楽しむ」を知っている高齢者が
増えてきたことも車中泊増加の要因ではないだろうか、という感があります。
短期間でしたが、2009年3月から始まった「1000円高速」もさらに拍車をかけたようです。



ところが
・・・・

10年ほど前と今を比較し、大変気になることが目につくようになってきました。
それは表題ににもありますように「マナーの低下」「モラルの欠如」です。

もっと正確に言うならば
車中泊車両の増加に伴い、マナーのない人の絶対的な数が増えてきたと言うべきでしょうか。
一般常識からは外れたことだと知りつつも、「あの車もしてるのだからいいか・・」
というように自分の都合のいいように解釈し、安易な行動をする人が増えてきました。

例えば、道の駅です。

道の駅は前述の通りの施設であり、
決してキャンプ場ではないのですが、
一部のモラルのない方はまるでオートキャンプ場のように使用しています。
駐車場にテントを張り、イスやテーブルを隣の駐車枠に広げ、挙句の果ては
火を使い料理をする人、夜間、煌々とランタンなどの照明を使用する人までいます。
キャンプをする施設ではないということは100%の方が理解しているはずなのですが、
残念ながらこのようなモラルに欠けた人も中にはいるというのが実態です。
まるでここはキャンプ場かと思わせるような行為を一般の方が見たとき、
果たしてどのような印象も持つでしょう。

この写真をご覧ください (日経新聞より抜粋)


一部の常識のない人たちによる呆れた行為ですが、こんなことが許されるはずがありません。
白いミニバンや、黒い軽の箱バンにはテントを張ってますね。そしてバスベースの
キャンピングカー周辺では宴会までしているようです

もしこのような光景を見た子供がやがて社会人となり車中泊を始めた際、
その人は何のためらいもなくオートキャンプ場として利用することになるやもしれません。
一方、ご年配の方でも、現役を退き奥さんとともに念願の車旅のためにミニバンを
購入され旅行することになった・・ そんな方の中にも駐車場に空きがあるからといって、
たった2脚のイスとテーブルくらい外に出しても迷惑にならないだろうと
考えることもあるかと思いますが、やはりそれも常識から逸脱した行動でしょう。
事実、実感していますが、最近ではキャンピングカー以外でもミニバンや普通の乗用車で
車中泊している方の中にもマナー違反の方が非常に目立ってきたように見受けられ、
その数も年々増えているように感じます。


駐車場は駐車場であり、決してキャンプ場ではない!!

つまり、一人ひとりが日ごろの車中泊についてマナーとモラルをしっかりわきまえてなくてはならず、
一人くらい・・という安易な行動が、いつの間にかタブーを助長することになるわけです。

全国津々浦々にあり、今となってはなくてはならないほどに便利な道の駅、
残念なことに、一部のマナーのない人が原因で夜間の駐車場を閉鎖した駅まであります。
常識のある車中泊利用者にとっては非常に残念なことではありますが、
そうなった理由の最大の原因は車中泊する人のマナー・モラルにあります。

ただ、別の意味で残念なこともあります。
いわゆるキャンピングカーに乗られてる方々の多くはきちんとマナーを守り、
迷惑行為にならないよう留意している方が大多数なのですが、
高速道路の「休日1000円乗り放題」という政策が実施されたあたりからでしょうか、
普通のミニバンやワゴン車、たまにはセダン車でも車中泊をする方が増え始め、
その方々の中に、非常にモラルの掛けた行動をするケースが増えてきました。
ゴミはどんどん捨てるは、車内が狭いが故、外に炊飯設備を出したり、トイレで
洗顔や歯磨きをするといった始末ですが、管理側や、他の人々から見た場合、
図体の大きなキャンピングカーがやり玉にあげられるという傾向があるように思います。

このようなこともあるため、キャンピングカーオーナーさんは今まで以上に
充分な注意
をすることがとても大切なことだと言えましょう。

また、これから車中泊を楽しもうとお考えの方や、以前から車中泊はしていたけれど、
少しモラルに欠ける行動をしていたな〜 と思われる方はぜひ再考いただければと思います。

なお、このページを立ち上げるに至った経緯は、私のキャンピングカー仲間さんが
昨今のモラルに欠ける一部の車中泊組さんの行動に一矢を投じるべくご自身の
ブログでいろんな方のご意見を拝聴したのがきっかけであり、大変勇気のあることだと
思いましたが、その方に賛同し、少しでもマナーアップにつながれば幸いと立ち上げた次第です。




つきましては、ご賛同いただけ、かつご自身でホームページやブログを開設
しておられる方には是非このコーナーをリンクしていただき、より多くの
車中泊愛好家さんや予備軍さんの目にこのページを知っていただき
ひいては、将来、道の駅等の利用制限が発生するという最悪の事態を
避けることができれば、この上ないことだと思いますので、
ご理解ご協力くださいますよう、よろしくお願いいたします。


なお、リンクいただくに際してはご自由ということと、可能であれば
ぜひ
トップページにリンクしていただければ幸いです。

最後に、こういった啓蒙的なページが必要のないときが来るのを願ってやみません。

長文・乱筆、ご拝読ありがとうございました。


2013 盛夏





一人一人のちょっとした心がけで快適な車旅を実現しましょう



■■■ 車中泊十戒 ■■■


@ 私は公共駐車場などで、車外でのキャンプ行為は決していたしません

A 私は公共駐車場などで、連泊駐車などの行為は決していたしません

B 私は公共駐車場などで、必要以上の駐車枠を占有する行為は決していたしません

C 私は公共駐車場などで、騒音による迷惑行為は決していたしません

D 私は公共駐車場などで、ゴミ不法投棄などの行為は決していたしません

E 私は公共駐車場などで、電気・水道などの窃盗行為は決していたしません

F 私は公共駐車場などで、無駄なアイドリング行為は決していたしません

G 私は公共駐車場などで、車中泊する際は施設関係者に感謝の気持ちを忘れません

H 私は公共駐車場などで、車中泊する際は周りの模範となるよう常に心がけます

I 私は日本のよき車中泊文化をそのまま後世に残せるよう精一杯努力いたします



車の大小・用途種別を問わず、車中泊される場合のマナー等について下記に列記いたしますが、
マナーのある車中泊をされておられるみなさんにとっては釈迦に説法で大変恐縮ですが、
再確認ということで今一度目を通していただければと思います。
 

   キャンプを
したければ
キャンプ場へ
 
 ● 手洗い場で食器を洗ったり、調理をしない (排水詰まりの原因大)
 ● テント・タープ・サイドオーニングは使用しない
 ● イスやテーブル、火器類、照明器具等を持ち出さない
 ● よそでの大量のゴミを出したりしない
 ● 側溝などに排水をしない 無断で給水しない
 ● 長期滞在しない またオフ会場所にしたりしない
 ● 騒がない (既に仮眠している職業ドライバーもいます)
 ● 車自体、むやみにアイドリングしない
 ● 施設のコンセントから無断で電源を取らない (窃盗罪に該当します)
駐車枠について  ● おおむね、全長5.5mを超える長さの車は、大型車用の駐車に止め、
大型車用の駐車枠が満車の場合は、できるだけ別の場所を探してみる
 ● 乗用車やミニバンなど普通車は普通車枠に止め大型車枠に駐車しない
駐車位置について  ● 就寝する場合は、できるだけ人の行き来の少ない場所にする
駐車時間について  ● 連泊は絶対にしない
 ● トレーラーを駐車したままにし、牽引車で長時間出かけない
 ● 大きめの車でスーパーに行き買い物をする際、大型車用の駐車枠がない場合は、
普通車用2台分の駐車枠を縦に使う
一見、マナー違反のようですが、買い物に来たのであれば許される行為だと思います。
ただし、そのスーパーが混雑気味である場合は、他のスーパーを探してみることも大切
 ● 大きめのスーパー等の場合、大抵ガードマンがいますが、通り一辺倒な対応しかできない
ガードマンもいますので「買い物したいのですが」とひとこと言えば、対応してくれます
 ● 旅行中に出たゴミはすべて自宅に持ち帰るのが基本です
 ● コンビニやスーパーで買い物をするからと言って、安易にゴミ箱にゴミを捨てない
レジで支払いを済ませたあと、一言ゴミ捨ての了解について確認しましょう
 ※ ゴミを持ち帰るために、ゴミ箱を車に搭載しておく方は数多くいます
生活排水  ● キッチンや、洗顔等で使用した排水タンクの汚水は帰宅後処理する
※ どうしても満タンになった場合などは、例えばガソリンスタンドなどで
給油後、排水の依頼をしてみるというのも一つの方法でしょう
給 水  ● 生活用の飲み水などが不足した場合、道の駅やサービスエリア等の
水道水を無断で使用することは止めましょう
※ 排水同様、ガソリンスタンドでは比較的快く承諾してくれます
汚物処理  ● タンクに溜まった汚物は、公共のトイレでは廃棄しないのが基本ですが
満タンになりどうしようもない場合は、人目を避け夜の時間帯に廃棄し
万一、トイレ周囲が汚れた場合は丁寧に清掃をしておく
 ガソリンスタンドで給油後であれば、承諾してくれる店舗もあります
 ● 電子レンジ等を使うための数分程度の駆動であれば特に問題はないと思いますが、
その場合でも、近くの車には十分な配慮をしましょう
発電機を始動する前に、一言「数分だけ発電機を回しますが、すぐに止めますので」と
声掛けしましょう
声掛けせずに始動すると、近くにいる人はいつまで回すのか解らないためイライラします
 ● 基本的に公共の駐車場ではエアコン等のために長時間駆動することは避けたいが、
スペースにかなりの余裕があり、かつ近隣に民家等がなく、端の方に止められる場合
騒音や排気ガスの迷惑がかからない範囲で使用することはマナー違反てはないと思います

● 夏の暑い時期はエアコンを使わなくてもいいよう、できるだけ標高の高い所に行くのも方策
   家を留守にし旅行に出た場合、自宅では冷蔵庫程度しか電気を消費しておらず、帰宅する
までの間は超エコな状態となっていたわけですから、その分、発電機の排気ガスによる
大気汚染については、相殺して考えてもいいのではないかと思います。
しかし、だからと言って、旅行中ずっと発電機を回すというのも考えものですが、
そのような使い方はまずしないでしょうし、せいぜい、夏場の夕方から翌朝までのエアコン
使用程度だと思います。
 ● 冬の寒い季節、寒いからと言って車両のエンジンをかけたままにしヒーターを使うことは
明らかなマナー違反と言えます。(時と場合によるとは思います)
ほとんどのキャンピングカーにはエンジンを使わなくても暖がとれる仕組みのFFヒーター
という設備が搭載されており、ほとんど無音状態で快適に過ごせます。
ミニバンや乗用車などの場合は、シュラフに包まって寝るとか、窓ガラスには冷気を遮断
する断熱材等を使用し、アイドリングによる騒音のないよう心がけましょう
※ なお、ミニバンや乗用車でもFFヒーターを装着することは可能です。
 
参 考 
日本RV協会  キャンピングカー販売店・製造会社で組織された団体組織ですが、マナーについて同じような
呼びかけをしていますので、参考にしてください
RVパーク  日本RV協会が推進している制度で、「より安全・安心・快適なくるま旅」を目的に、
提携先の全国の色々な施設駐車場の一角を利用し、低料金で車中泊が可能とするものです。
まだ始まったばかりの制度ですが、将来的には全国1000か所を目標にしています
なお、詳細は協会ページをご覧ください
湯YOUパーク  日本RV協会と全国の温泉旅館・ホテルが提携し、低料金を支払うことによりその施設の
駐車場で車中泊ができるようにしたもので、温泉入浴や食事などもできます。
利用に際しては、事前に「くるま旅クラブ」の会員として登録しておく必要がありますが
諸条件に関しては、そちらをご覧ください。











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